現役便利屋が語る「便利屋あれやこれや」シリーズ。便利屋だって見積もりで損することもあります。商売は失敗してなんぼ!

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まだ、便利屋をはじめて1ヶ月ぐらいの頃、大きな仕事に当たりました。
「店にある物、まるごと捨てて」と言う依頼です。

勇んで見積もりに行くと、まだ店内(喫茶店)はまっさら。
店の責任者に聞くと「オーナーの営業方針変更」だそうで、1ヶ月しか営業をしていないのに閉店。
「まだ、開けていないテーブルとかもあるんですよ」と責任者。

確かに、倉庫にはダンボールのままの家具が山積み。
「廃棄するには料金いるんでしょ?」
と、責任者。

「トラック一杯3万円ってとこですが、まあ、未開封もあるし手間賃差し引いて、0円でどうですか?」
「本当にただでいいんですか?助かります」と責任者。

『やったー』僕は心の中で叫びました。
何しろ、どれもこれもまっさら。
おまけに未開封の新品もうじゃうじゃ。

これを全部買えば軽く100万円は下らないだろう。
2割で売れて20万円ってとこか!
便利屋とはいい商売だぜ。

そして当日、アルバイト3人連れて大急ぎで店の物全部トラックに詰め込んでリサイクルショップへ。
と、リサイクルショップの店員、トラックの家具を見るなり両手を×(バツ)ポーズ。

「×(バツ)ってどう言うこと?」と僕。
「これ、全部、ニ○リじゃないですか」
「ああ、そうなの」

「ニ○リとかイ○アって、もともと安いじゃないですか、それを売ろうと思えばほぼタダに近い金額でないと売れないんです。おまけに品物悪いし」
「でも、新品だよ」と僕。
「新品であろうが、ここはリサイクルショップです。ここに並ぶ物はみんな中古とみなされます」

「そんなこと言わないでよ」
「いや、お客さん、そう言われても利益にならないものは買えないんです」
「そこを何とか」

「一応、全部査定してみましょうか」
「ああ、やってみて」
そして、店員が提示した値段は12,000円。

「トラック一杯の新品が12,000円か......」
「でも、処分場に持っていって処分費払うよりいいでしょう」
まあ、店員の言うことはどれもこれも当たっている。

トラックはカラにしたい。
しぶしぶ12,000円を受け取った。
これではアルバイトの日当も払えない。
まあ、これが勉強だわ。

そして数日後、
「新しい家具を捨てたいんですけどね」
先日と似たような電話。

そして、現場。
「どうです、まだほぼ新品ですよ。いくらで買ってもらえますかねえ」と依頼主。
すかさず僕。

「お客さん、これは買い取るどころか処分費もらわないとダメですね」
「そんなバカな!どうして?」

「これはニ○リじゃないですか」
そう、便利屋の仕事は失敗してなんぼ!

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