個人経営が便利屋の基本
便利屋を個人経営で営むことに関しては、多少の思い入れがはいっているかもしれません。というのも、これまで大きな便利屋さん相手に、この商売をやってきたわけですから、多少の自負があったとしても、ご勘弁ください。
私は、資金が無くなって二回目の便利屋再出発を決意した際に、二人の方に相談にいきました。どちらのかたも、自分の身ひとつで便利屋を成功させ、本も執筆されている著名な便利屋さんです。
「成功したかったら、成功者のところへ行け!」 鉄則ですね。
私の場合は、ちょっと行くのが遅かったようですが、それでも得るものはたくさんありました。もちろん経営相談で行きましたから、お金は掛かりました。1時間の経営相談で、それぞれ1万2千円と3万円。話を聞くだけの経営相談でしたから、必死でしたよ。全ての事を聞きだしてやろうと意気込んで出かけたものです。その内容はというと、本に書いてあることがほとんどで、お話し相手を依頼したような感じでした。しかし、二人の成功者の雰囲気を肌で感じ、その違いを体感できたことは、私にとって大きな収穫でした。
そして、私が目指す方向も決まってきました。ひとりの方は、元祖便利屋というだけあって、人情味あふれる方でした。古きよき時代に便利屋で成功すべく成功した人なのでしょう。その信条は、「人と違うことをする!」まさに成功哲学ですね。その工夫は、電話の受け答え方や人付き合いの仕方にも現れていました。そして、人間の本質を捉えた便利屋哲学は、いつの時代になっても人間自体が変わらないのと同じように、普遍的な哲学だと感心したのです。もう一人のかたは、インターネット盛隆期の波に乗って、一つの得意分野で勝負することで、便利屋を成功させた人でした。試行錯誤を繰り返して時代の流れを掴み取り、そこに自分の強みをぶつけることで成功させるという現代的な経営戦略がありました。そしてなによりこの社長さんは、お金に関して、独特の嗅覚を持っていました。なるほど成功するはずだと、驚嘆したのです。
そして私が進むべき道と決めたのは、 "ルネッサンス" 新しいテクノロジーによって、古きよき昔を、新しく蘇えらせるのです。それは、合理化と効率化によって利益だけを追い求めるギスギスした経営ではありません。もしろ、ITを有効活用する事で雑多な無駄を省き、それによってこころと時間に余裕を持ち、顧客サービスの時には、昔のように懇切丁寧な便利屋業務をお客様に提供することです。
これからは、個の時代と言われています。しかし実際には、自分の意見ではなく、みんなの意見や世 の中の流行に従って生きている人が最も多い時代のような気がします。情報が多すぎて街中に溢れかえり、どう処理して良いかもわからずになんとなく流されてしまっているのでしょうか。原理原則、真相心理を追究するのに、雑音が多すぎる世の中です。そんな中にあっても、新しい世界を作り出すのは、いつだって少数の個人の方たちです。そして今の時代は、そんな個人の人たちをバックアップする体制が、インターネットの登場によって整備されつつある時代なのです。一昔まえでは、個人が大企業よりも情報を持つことは不可能でした。だから、個人経営で仕事をするにしても、かなりの制約があったわけです。
しかし、今の時代は違います。さまざまな情報はインターネット上から収集でき、情報の主体が企業から消費者へ移っているのです。個人経営であっても、企業と比べて不利な状況ではなくなりました。個人でビジネスするためにツールやサービスも整えられています。そんな環境の中で、個人経営の便利屋ビジネスは、とても恵まれているのではないでしょうか。
前にも触れたとおり、便利屋は、人と人との出会いふれあいが大切な仕事です。企業の組織的な仕事よりも、個々人の人間性がものをいうのです。「あなたに頼みたい。」リピート客は、そういってくれます。そしてこれからますます、お客様も、人との出会いふれあいを望むであろう時代になってくるのです。お客様は、ひとりの人間としてのあなたを待っています。
便利屋は、大きく組織化して経営していくのではなく、個人で営むのが良いと、私はそう考えているのです。





